フランス生活 お部屋探し体験談

フランス労働事情

フランスネタが続きます。本日はパリでのお部屋探し体験。

フランス生活ではお部屋探しに試行錯誤しながら、4回引っ越しを経験しました。

やっぱり日本とは違いましたね~

☆ 日本人は賃借人としてベスト

☆ フランスでの賃貸契約と保証金

☆ お部屋の種類

☆ 気を付ける点

☆ 楽しさと驚きが満載の寮生活

☆ 日本人は賃借人としてベスト

これから海外で部屋探しをする日本人の方、自分はラッキーだと喜んでください!

フランスに住んでいた当時、地方都市からパリへ出る部屋探しに際して、

私は大家さん達に電話をして直接アポをとったり、交渉しなくてはいけませんでした。

そのころはまだフランス語で電話する事がドキドキで、相手が早口で条件を話し出すとメモが追い付かずあせりまくりでした。

ですが、途中からあることに気づいたんです。

自分が日本人女性で学生ヴィザで滞在していることをつげると、大家さんの態度がめちゃくちゃやさしくなりウェルカムモードになるんです。

日本と違い、フランスには多くの外国人や移民、留学生、不法滞在者がいます。

フランス国籍を持っていても、独特のフランス語を話す移民3世たちもたくさんいます。

電話口では、大家さんはどんな人物が電話をかけてきているかわからないんですね。

大家さんの、理想の賃借人はこんな感じ。

● 家賃を絶対滞納しない

● 物を壊さない(欧米は家具・電化製品・食器付き部屋が普通)

● 騒がない(飲み会、ドラッグ、ダンス、室内スポーツ)

● 歩き方が静か(階下に響く建物が多い)

● 煙草を吸わない

● きれい好き、掃除をする

その上、礼儀正しく感じ良ければ最高!なわけですが、

これ、ズバリ私、日本人女性です♡♡♡

日本人はやはり支払いがきちんとしているイメージですので、滞納の心配もなく

民族的に礼儀正しく生活態度がよいこと、非常に清潔に部屋使う事など、

フランスの大家さんからは評価が高いんですね。知りませんでした。

毎晩友達を呼んで酒盛り、ダンス、散らかしっぱなし、しかも家賃が遅れがち、なんていう人は大家さんはできればスルーしたい。

ですから、電話口で私が日本人だとわかると、すごく優しくなりますし、「ぜひあなたに借りてもらいたいわ」とまで言われることがありました。

実際に内見したあと、がめつい私は笑顔で家賃を値切ったりしましたが、「あなたなら物も壊さず大事に使ってくれそうだし、少し安くするわ」と応じてくれるマダムもいて結構驚きました。

フランス人は基本とってもケチなので、こんな反応珍しいです。

それほど、大家さんにとっては日本人の賃借人はリスクが少ないんですね。

部屋を借りるときは、ぜひ、日本人アピールしてみてください。

「私はきれい好きで、たばこも吸わないし、静かに生活しますよ」なんて言えば、かなり有利だと思います。

ひとつ日本人がとっても嫌がられるのは、毎日お風呂に入って大量の水を使う事です。

独立した物件賃貸なら問題ありませんが、貸し部屋、ホームステイ、離れの間借りなど賃料に水道代が含まれている場合は、嫌みのひとつも言われます。

水資源が豊かな日本とちがい、フランスは水道代が割高で、入浴の頻度が少ない民族だからです。

☆ フランスでの賃貸契約と保証金

具体的にお部屋はどうやって探して契約するのでしょう?

日本と同じように、不動産会社があり、仲介料を払って賃貸契約を結ぶこともできます。

が、これは大型物件、家族物件、ちょっとアッパーな物件に多く、当時の私のような若者が済むワンルームや、間借りなどはすべて口コミとアノンス(Annonce)とよばれる個人広告での募集が主流でした。

基本、フランス人はたいへんな節約家なので不動産業者に賃貸業務を委託せずに自分たちで直接店子・賃借人を探そうとします。

また、先日「フランス人のバカンスは3週間」でお話したように、子供が巣立ったあとの部屋を若干改造して、シャワーブースや簡易キッチンを取り付け、間貸ししているケースが非常に多いです。

amyworld.hatenadiary.com

こういった大家さん達も、不動産会社を通さず、個人広告アノンスで募集するのです。

そのほうが仲介料も管理料もお得ですものね!

さっき、なぜ私が直接大家さんに電話してアポをとるんだろう?不動産会社じゃないの?と思った方、

実はこのような不動産会社を通さない直接交渉という事情があるんです。

今はインターネットでも簡単に個人広告・アノンス探せますね。

当時の私は、OVNIという日本語コミュニティ誌や、フランスの新聞広告欄を見てさがしていました。

契約に関しては、やはり文書を取り交わします。印鑑の文化がないですから、印鑑証明や住民票の提出は不要。保証人も不要。パスポートのコピーとお互いのサインで成立。

礼金や敷金というものはなく、「保証金」を預けます。これは家具・家電類を壊した際に充当されるもので、何もなければ全額返してくれます。3万円程度のことが多く、特に家賃1か月分などとは決まっていません。

日本のようにクリーニング代等は請求されません。

海外から来日して日本で部屋を借りる外国人は、礼金敷金・鍵交換費・クリーニング費が理解できないようで、よくトラブルになっていますね。

外国人の方は日本で部屋を借りるのに苦労しているみたいのなので、留学生限定等の賃貸やシェアハウス、寮は需要があります。ぜひ運営してみたいんですが。

ご興味のある物件オーナーさん、起業したい方、

いらっしゃればご一報ください(^^)

☆ お部屋の種類

家族向けには一軒家、3ピエス(3DK)などの選択肢があります。

ここでは特に単身者向けによくある物件をご紹介します。

● Sudioストゥディオ いわゆるワンルームマンションのことです。

● 旧・女中部屋  石の文化の欧州では18~19世紀の建造物がいまだに現役です。

特にパリはそういったアパルトマンが多く、重要文化財に指定されている場合は建て替えもできません。

その昔は貴族がまるごと1棟所有し、1,2階は豪華なリビング、3階は寝室といった風に使われていました。

そして多くの使用人がここに寝泊まりするわけですが、彼らは最上階(6~8階)に寝室をあてがわれていました。

現代では、低層階はお金持ちが家賃20-100万円位で借りています。

そして6~8階の女中部屋は安い賃料で貸し出されています。

部屋にあるのは洗面台だけ。

トイレとシャワーは共同。

そして7階エレベータなし

こういう女中部屋がパリの中心地にはたくさんあります。

お金持ちエリアに、必ずこの女中部屋があるんですが、現在では学生や、パリ中心地で働くファッション・デザイナーの卵や見習い料理人が住んでいます。

暖房はセントラルヒーティングですが、クーラーはないので、夏の日中は地獄です。

● ホームステイ・間借り

子供が巣立ったあとの部屋にシャワーブースと簡易キッチンを取り付けて、

部屋を間貸しするというのは非常に多いです。

日本でホームステイと聞くと、相手家族と食事を共にするべったりな関係を想像しがちですが、フランスのホームステイはドライです。

お互いのルールを決めて、干渉はせず、食事も何もかも別々です。

密な関係を望んでホームステイを選択すると失望することも。

ただし、地方都市では家族的に受け入れるホームステイもいくつかあります。

条件に食事が含まれているかどうかで簡単にわかりますよ。

● 公立の大学寮

こちら、お安いですけど競争率高いです。

私は地方都市でラッキーにも大学寮に入れ、月3万円の家賃でした。

しかも1年後に住宅補助金として4割返金されました。

部屋には洗面台とベッドと勉強机。

キッチン、シャワー、トイレは共同。

● 私設の学生寮、女子寮

パリにはいくつか個人が経営する寮があります。

基本的なつくりは同じで、部屋には洗面台、ベッド、机のみ。

各階に共同トイレとシャワー、地下に共同台所。

女子寮などは、学生に限らず、働き始めたばかりの若い女性や離婚したばかりでとりあえずに落ち着き場所として使っている人など、色々でした。

● ルームシェア

これも多いですね。いや、でも私にはハードルが高すぎてトライする機会はありませんでした。

ルームシェアでも、静かできれい好きな日本人は人気のようで、知人から何度か声をかけられた経験があります。

☆ 気を付ける点

日本の住宅事情は「狭い」という難点を除けば他は非常に合理的で恵まれていると思います。

フランスは水道トラブル、停電などに悩まされることが非常に多いです。

まず、古い建物が多く、水道管などがかなり傷んでいることがほとんど。水漏れやちょっとしたトラブルが本当に多いのです。

これが日本なら、すぐに業者がきて修理してくれますが、フランスの労働事情は全く違いますから、緊急事態でも来るのは2-3日から1週間先ということがザラにあります。

バカンス時期やクリスマスシーズンは人手不足でもっと待たされます。

これらは賃借人はどうしようもありませんので、待つしかありません。

せめて、水漏れに備えて、水道栓の位置を確認することと、懐中電灯とロウソク・マッチを常備しておくことをおすすめします。

☆ 楽しさと驚きが満載の寮生活

さきほど、女子寮についてちらりとお話しましたが、

私もパリで女子寮に住んでいたことがあります。

15人くらいの定員で、フランス人は3人、残りは外国人ばかりでしたが、まぁ、一冊小説が書けそうなほど様々な人間ドラマがありました。

台所・冷蔵庫が共同なので、私はよく食材を盗まれた口ですが、

たまに日本食パーティなんかも開いて楽しいこともたくさんありました。

色々なエピソードがあるのですが、本日そろそろ4000字越えですので、このお話はまた別の機会に。

パリで暮らす、面白い経験です。

敷金・礼金もいりませんし、今はAirbnbなどの民泊サービスも充実しています。

ホテルも直接交渉すれば、長期滞在割引をしてくれますよ。

海外でお部屋を借りる際は、ぜひ自分の持つアドバンテージ(強味)を主張して、より良い条件で素敵なお部屋をゲットしてください。

もし、実際にフランスに行く方で住むエリアなど気になる方はコメント頂ければ知っている範囲で回答いたします。

年の離れた弟妹達へ、若い時に一度、海外で生活してみるのも楽しいですよ。

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