どんな職種にも共通する問題解決のコツ

キャリアデザイン

昨日、問題解決能力が高い人が常に意識している2つの事で、

「物事を俯瞰で見ること」と「仕事全体の流れを把握すること」についてお話ししました。

昨日の具体例では、営業マンの納品ミスを題材に解説をしましたが、これはほかのどんな職種(事務職、マネージメント、研究職、経理、広報等)にもあてはまります。

「物事を俯瞰で見る」ことによって、どのような職種であっても問題解決・現状改善に近づくことができます。

営業職でない方も、ぜひ、様々な場で「物事を俯瞰で見る」習慣をつけてみてください。

☆ 物事を俯瞰で見るとは

☆ 相対するひと、所属する部署の問題しか見えていない

☆ 問題がどこから生じているかを俯瞰する

☆ 人を動かす

☆ 物事を俯瞰で見るとは

昨日も説明しましたが、物事を俯瞰で見るというのは、あなたが関わるビジネスや案件の全体像を見渡すということです。

東京タワーを横から見ている分には、細長く高い塔のシルエットが見えていますが、

上から俯瞰で見ると、正方形のまわりに公園やオフィス街が広がっている様子など、まったく異なった情報を瞬時に得ることができます。

あなたが今なにかビジネス上の問題を抱えていたり、職場の状況を改善したいと思っている場合は、この「俯瞰で見る」という方法を用いてもう一度よく状況を分析してみてください。

☆ 相対するひと、所属する部署の問題しか見えていない

通常私たちは問題が起こって迷惑をこうむった場合に、自分の目の前の事・人しか見えていない場合が多いのです。

問題を起こす人にまず注目するのは当然です。

問題を起こした人に働きかけることで、それが解決すればそれに越したことはありません。が、そうもいかない場合が多いです。

例えば、あなたが研究職だとします。

レポートをまとめる役割なのに、同僚が必要な検証データを出してくれない。皆が締め切りまでに報告をしてくれない。

自分の仕事が遅いわけではなく、彼らの仕事が遅いのに、上司や顧客に叱られる。

通常は、あなたが働きかけるのは同僚たち。締め切りを守ってくれ、と毎回繰り返し伝えると思います。彼らが、あなたの仕事に支障をきたしていると考えるからです。

例えば、あなたが経理担当だとします。

月末までにきちんと経費精算をしない営業マンや、いつもギリギリになって出張経費の前渡金を要求する営業マンに悩まされていませんか。

通常は、直接営業マンに改善するように伝えると思います。目の前にいる、相対する営業マンに対しての働きかけです。

このように、あなたにとって問題となる相手に直接働きかけて、問題は解決しているでしょうか。

ほとんど解決・改善しない場合はどうすればよいでしょうか。

☆ 問題がどこから生じているかを俯瞰する

人を変えるのは難しいです。

アドラーやカーネギーも、人を変えることではなく、自分にフォーカスするよう唱えていますね。

なかなか検証データを上げてくれない同僚、締め切りに遅れる同僚が、ある時突然期日通りにデータを提出してくれるようになるとは思えません。

そんな時は、自分が見えている相手に働きかけるのを少し待って、その先を見てみてください。

検証データをとる同僚からはどんなものが見えているでしょう。

上から、俯瞰してください

彼が検証データをとる作業に関して、どのような状況なのか、どのような問題を抱えているのか、彼のその先にいるデータ検出機器の技師に問題があるのか、彼もまた検証データの材料を集める時に被害をこうむっているのか。データ処理の効率が悪いのか。

問題の人物の先にも様々な関連する部署、人、取引先、もの、などがかかわっています。

俯瞰とは、それら全体を見ることです。

そうすることで、彼が問題を起こしていると思っていたのに、実は他にも不具合があった結果、この問題が生じているということが見えてきます。

一か所だったり、複数個所が関わっていることもあるかもしれません。

この場合は、いくら彼一人に働きかけても、問題はそのままです。

俯瞰で全体を見て、どこから問題が生じているかを見つけましょう

☆ 人を動かす

人を変えることはできませんが、的確な働きかけによって人を動かすことは可能です。

特に本人も困っている場合は、「自分がこう動けば状況が改善する」と納得すれば、一緒に行動してくれるでしょう。

問題がどこから生じているかを理解し、それにかかわる人々の状況を分析します。

どこを変更することで改善するのか、何がこの案件をブロックしてしまっているのか、そのあたりが見えてくれば、解決方法が具体化します。

自分を困らせている相手に対してのみ、働きかけるのではなく、その先を見渡してください。

私たちは他人のせいで自分の仕事に支障が出ると、感情的なストレスが先立ってしまいます。そしてその相手に文句や苦情を言ってしまうことが多い。当たり前の反応だと思います。

ですが、腹がたったままでも良いですから、その人物の先にどんな状況が広がってこの問題に起因しているのかを俯瞰する習慣をつけてください。

別の見え方が現れると思います。

さらに具体例を「問題解決の考え方 いつもミスする人が100%悪いの?」でお話ししています。ご参照ください。

「本日のポイント」

問題が生じたときは、その案件全体を俯瞰してください。

俯瞰で見ることによって、目の前にいる人のその先に広がる人、もの、取引先、部署にある根本的な問題が見えてきます。

弟妹達の仕事が少しでも楽しくなりますように。

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