トラブルや断られることに慣れましょう

キャリアデザイン

4月に新社会人となった方が時々ご訪問くださっているようです。

ありがとうございます。

もともとこのブログを書き始めたキッカケは、若い方の過労死にショックを受けたからでした。

仕事の仕方がわからなかったり、顧客や上司の話す意味さえ理解できなかったり、

新人にはかなり苦労があります。

でも、最近は上司もかなり忙しくて、なかなか質問さえできない雰囲気。

そんな日々が続くと仕事も楽しくなく、職場へ行くのも嫌になってしまいますね。

年が離れた弟妹にメッセージを送るつもりでブログを書き始めました。

今日は「トラブルに遭遇することや断られることに慣れましょう」というテーマでお話します。

 海外と比べて日本では大小のトラブルが少ない

日本は秩序が整っていて何事にも正確さが重視されます。

電車は正確な時間に出発しますし、

店員は品物やお釣りの金額をまちがえたりしません。

混雑時にはきちんと列をつくって公平に順番を待ちますし、

公共の場でも周りに配慮した行動が自然と行われている。

ところが、海外ではこんな風にはいかないのです。

スーパーのレジでは長蛇の列ができていても、店員同士がおしゃべりしながら時に手をとめながら仕事をするので、ありえないくらい待たされます。

特にラテン系の国は客が注意するといや~な顔をして「別にいいでしょ」と口答えしてきます。

お客様は神様、的な扱いの(ちょっと行き過ぎですけどね)日本では

ありえないですよね。

電車や飛行機も普通に遅れますし、欠便・欠航も多いです。

先日ブリュッセルからパリへの特急タリス(全席指定)に乗りましたが、

早朝からの便、すべて30分~1時間遅れ。

しかも、16両編成がトラブルで8両編成での出発になったため、

座席もなく立ったままの2時間でした。乗客の4割が立ちっぱなしという異常事態。

払い戻しも遅延証明も何もなし。

でも、海外ではそんなに珍しいことではありません。

4月からフランス国鉄も大規模ストライキでした。

何と平日5日のうち、2日のみ運行です(国際列車は通常運行)。

電車の遅延で乗り継ぎができなくなるなど、こういった場合は様々な問題が出てきます。

日本では、自然災害で電車が止まった時でも、

すぐに輸送バスが手配されたり、素早く対応してくれますよね。

自然災害は鉄道会社のせいではありませんが、それでもお客さんを大切に、対処をして正確な情報を出し続けてくれます。

私たちは、そんな国に住んでいるわけです。

本当に快適で、恵まれている、ストレスが少ない秩序ある社会だなとおもいます。

ただしサービスを受ける側にとっては、快適です。

それを支える側はたいへんですね。社会に出る、働くということはその支える側・サービスを提供する側になるということです。

トラブルに慣れていないとショックをうける

海外で育った人たちは幼いころから色々なトラブルを体験してきています。

トラブルに遭遇し、両親が必死に解決したり、なんとか調整をするために交渉する姿や、うんざりする姿をかなり頻繁にみているんですね。

バカンスで海水浴に行くはずが、電車が遅れて飛行機に乗り遅れてしまう、空港に2日足止め、とか。

店員がお釣りを間違えたせいで、サービスカウンターに並んで返金してもらうのに1時間以上かかった、とか。

自分達のせいではないのに迷惑をこうむる、さらには自ら交渉して事態を打開しないといけない、そういうことに慣れているんですね。

でも日本ではあまりトラブルはないですし、問題が起こった場合は会社側・店側が解決してくれます。

責任者が明確なことが多いですし、担当者もすばやく対応してくれることが多い。

両親も子供に負担をかけないように気を使いますから

あまりトラブルに巻き込まれることが少なく、困った経験をすることなく育つことが多いのかもしれません。

何事もスムーズに進む社会で育ってきて、突然クレームをうけたり、トラブルに遭遇したり、断られたりすると、それはかなりショックなことですね。

断られるのは当たり前なので気にしすぎない

特に、日本ではハッキリNOと断られることが圧倒的に少ないです。

日本語の構造と、ラテン語系の構造の違いも影響しているかもしれませんが、

Noとか、Don’tという明確な否定を使わないことが多い。

だから、断られとびっくりするし、ショックをうけますよね。

それは仕方がないです。

でも、社会に出たら頻繁にNOはいわれるしトラブルにも遭遇しますから、あまり気にしないようにするしかありません。

たとえば営業でお客様から「いらないよ。」「今月は買わないから」と断られても、気にせずまた営業にいきましょう。

そうできるように、発想を変えましょう。

たとえばレストランではウエイトレスさんがお水をコップに注いでまわってますよね。

半分くらい減っているグラスには、「お冷をおつぎしましょうか」と声をかけてくれます。

もし客がNO「いらない」といったら、彼女はいちいち傷つきますか?

そんなこと気にしないですよね?

水いらないんだな~ですみます。

営業も仕事も、お友達付き合いではないですから

ある程度お互いに明確な意思表示をします。

だからNoという言葉を聞く機会も、学生時代よりずっと多くなって当たり前なんです。

「お友達になってください」⇒「いやです」

って言われたらショックですけど、

社会人として会社の商品を販売してNoと言われても、

あなたの人格が否定されているわけではないので、ショックを受けないでください。

お水を断られたのと同じ程度です。

その人は20分後には水が飲みたくなるかもしれません。

あなたのお客さんも、今月はいらない(買えない)けど、来月は買うかもしれない。

この商品はいらないけど、別の商品は興味があるかもしれない。

熟練営業マンはお客さんがいつ、何を、どれくらいの量ほしいかわかることが多いです。だから断られずにスムーズにいってるんですね。

でも新人や経験がすくない人は、最初はNoといわれ続けて当然なんですよ。

というか、Noをたくさん集めて傾向を把握したほうが早く結果がでます。

学生のあいだ、未成年のあいだは守られていることが多い。

大学生も、学費を払っているわけですから大学にとってはお客様です。

親御さんから預かって指導しているわけですから、非常に気を遣って学生をあつかっているんです。

就職すれば立場は真逆。

会社は給料を払ってみなさんを雇っているわけですから、もうお客さんではありません。

Noも言われるし、社会に出ればトラブルも毎日おこります。

でも、それは普通の状態で、解決していくしかないわけですね。

毎回傷ついて落ち込まないようにして、対処方法を習得しましょう。

もちろん、逃げてよい案件もたくさんあります。

若い方はまだ免疫がないので傷つくことが多いかもしれませんが、

何に対してのNOなのかを理解し、問題の本質を見極める力をつけましょう。

この点を意識して年を重ねると経験値があがり、様々なことに対応できるようになります。

でも、わけもわからず傷つき続けて、心と体をすり減らしてしまうとツライです。

日本ではそうやって傷ついた若者が多い点が気になって仕方がありません。

何か、ヒントになるようなことを今後も書き続けていければと思います。

年の離れた弟妹達へ、

あなたが否定されているわけではないし、あなたがトラブルの元凶ではないということに気づきましょう。

社会にでたばかりで出会うトラブルに驚くかもしれませんが、

傷つく必要はないのです。

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